Ushigoro S. の 厳選赤身ランプのステーキ @ 西麻布

6月末にうしごろの新店が出来たと聞き、早々に同僚たちを巻き込み予約してUshigoro S.に行ってきました。

日本で一番タクシーが行き交う交差点ではないかと思わせる西麻布交差点。金曜の夜はその数が増します。そんな交差点から徒歩2分ほどの立地にある Ushigoro S.さん。うしごろ西麻布店の隣にあるので、そちらに行った方は迷わずに辿り着けると思います。

   

エントランスからなんとも高級感のある演出。入り口付近でスタッフの方が出迎えてくれたり、うしごろグループ最高峰のお店としてのブランディングに気合が入っているのが伝わってきます。

   

作りは贅沢にも個室のみの構成。4人部屋と8人部屋があるそうです。もちろん他の部屋の声などは聞こえてこないので接待や密会、身内の顔合わせなどには最適かと。この日は2種類ある匠赤身コース、匠霜降りコース14,000円から赤身コースを選んでスタート。

   

ドリンクはボトルのワインがメイン。お値段も貼りますがなんというかチャラめの品揃え。西麻布なのでこんなものでしょうか。グラスで用意されたワインは泡・白・赤ともに一種類。あまり説明などもなく、サーバーに聞いても一辺倒な国のみの紹介だったり。あまり料理との組み合わせまで考えてワインを選ばれてはいないよう。スパークリングはグウェアンリブリュットだったかな。

   
前菜は左上からパプリカの甘酢漬け、桂白瓜の昆布締め、オクラの季節汁和え、ズッキーニのマリネ・パクチーの新芽添え、新牛蒡の煮物、丸茄子のおひたし。この順番で食べることで味の変化が楽しめるのだとか。味付けはどれも夏らしくさっぱりと美味しく、季節野菜を含んだこともあって焼肉屋さんでは中々味わえない前菜で期待が高まる感覚を覚えました。

生肉4種盛り。右手前から時計回りにイチボの刺身、ザブトンの握り、毛ガニと赤身の手巻き、うしごろゆっけと続きます。
   

   
醤油タレに漬かった塩水ウニも一人一皿たっぷり提供されます。
   

このウニと本ワサビを乗せていただくイチボ。高級焼肉店では多く見られますがやはり多くの経験をもっているうしごろグループならではのバランス。お肉の甘みとウニの甘みを両方味わえる味付けのバランスでした。ただただ口福です。
   

手巻きはスダチを絞ってキャビア、毛ガニと共に豪快に。ウニ醤油とは違う甘み、塩気がシャリと共に満足感を与えてくれます。
   

うしごろゆっけは黄身ごとよくかき混ぜて頂きます。まるでハンバーグの元のようにねっとりとしたお肉の口当たりが黄身の甘さとよく合わさり、こちらも美味。

   

   

こちらはタンモトの部位。Ushigoro S. さんは全ての肉焼きを店員さんが行ってくれます。きっちりと肉の説明、焼き方、食べ方を解説してから焼きに入ってくれるのでレビューワーとしては有り難い限りです。タンモトはタンシタの部分とそれ以外で味わいが違うということでレモンと青唐辛子味噌で分けて頂きました。上質なタンならではのサクッとした歯の入り、適度な焼き加減です。強いて言うならもう少し厚いほうが間違いなく美味しいです。笑

   
お口直しの水キムチ。見た目に反してしっかりと味のついた水キムチ。暑い中、温まらないように一部のスープをシャーベット状にしてくれています。口の中がキムチの酸味とスープの冷たさで締まって後半戦への準備をさせてくれます。

   

ウチモモの焼きしゃぶ。ラー油の効いた中華風の胡麻ダレでいただく厚切りの贅沢なしゃぶしゃぶ。胡麻ダレは恵比寿のCinaでいただいた担々麺を彷彿とさせる味付け。わずかに見せる要素からうしごろのグループ力を感じさせられた一品です。

牛ヒレカツはトリュフ塩と刻みトリュフを乗せていただきます。ざく切りにされたトリュフが思いの外、牛ヒレカツにホクホクとした食感を与えておりよい組み合わせに。トリュフ塩まで乗せてしまうと臭いが強めになるので注意。

コンソメスープ。しっかり脛肉と加賀太胡瓜と枝豆が入った一品。枝豆の甘さがぐっと引き立っていてよし。

   

   

シャトーブリアン。さっと焼いた後に畳んでミルフィーユ状に。こちらはよろにくさんでも見かけますね。肉を何重にも重ねているとは思えない歯入り。良質な焼肉さんならではの一品です。

   

   

   

タレをもきれいに弾く脂のなったザブトンはすき焼き風で。これでもかと小まめに網を変えてくれるので綺麗な焼き上がりが続きます。卵はユッケにも使われていた、徳島の阿波育ちという銘柄。黄身が濃いです。このザブトンを濃厚卵にくぐらせると美味しくないわけがない。写真も撮りましたが皆さん体験するためにご自身で足を運んで下さい。笑

メインの赤身ステーキはランプ。鳥取県、田村牧場の月齢33ヶ月のものを使用しているそうですが、筋繊維に沿ってうまくカットされたお肉が綺麗です。
   

別で丁寧に焼かれた後、七輪で運ばれてきて、、
   

目の前でカットしてくれます。
   

   

肉汁したたる極上赤身肉は、生の黒粒胡椒、山椒味噌、山わさび、塩を自由につけていただきます。ここまでくると焼肉屋さんじゃないな、ステーキ食べるならもっと美味しい店があるよね、といいつつも食べだすとやはり美味い。これでグラスの赤ワインが選べれば言うことなかったんだけど、ミディアムボディの無難な赤でした。残念。

   

   

締めはカレー、はまぐりラーメン、すだち素麺からの選択性。値段帯を考えると、もう一・二品ほどお肉がくると思ってたので拍子抜け。しかし、どの締めもかなりの出来栄え。カレーはしっかりと野菜とフルーツの甘味が効いた老舗ビーフカレー風、はまぐりラーメンも出汁の効いた優しい味でした。

   

   

デザートのアイスは塩ミルク、ラムレーズン、桃から。桃が季節的には一番美味しかったですが、ラムレーズンのしっかりとパンチの効いたラムの具合もなかなか。

食後はミントの飴。

   
トイレも西麻布のお店らしくしっかりとケアできる体制になっていました。

[総評] うしごろグループがその名を冠し、力を入れて推す最高峰のお店だけあって雰囲気、味、サービスともによかったです。特にグループ各店で培ったものを結集したお肉周りは感動モノです。残念な点はグラスワインの力・種類のなさ。あれだけのお肉があれば合わせるお酒も人によって違うのだからお肉と同じくらいワインにも力を入れて欲しいのが正直なところ。一種類しかないグラスの赤ワインが2,300円で説明もないのはちょっと。西麻布で接待に使われたり、お金持ちのおじさまグループが若い子を連れてくるのがメインターゲットでしょうか。大人デートには抜群ですが二人での予約は難しいかと。

■□お店情報□■

USHIGORO S焼肉 / 乃木坂駅六本木駅広尾駅

夜総合点★★★★ 4.0