【恵比寿】ボルシチへの印象が180度変わる!旧帝政ロシア皇帝も愛した一皿「キッチン・ボン」

Pocket

恵比寿で食べ歩きをしている人ならどこかでアンテナに引っかかる「キッチン・ボン」に行ってきました。
  

  
「旧帝政ロシアの料理長直伝」、「美空ひばりが愛した」、「ボンカレーの元となった店」など、
読めば読むほど漫画のような逸話が多い「キッチン・ボン」さん。
立地も恵比寿西側の五叉路にあり、一度は目にした人も多いハズ。
しかし今日まで入る勇気がなかった。
  

  
躊躇するのは入り口の分かりにくさに加え、
昭和感を色濃く残す店の入口。
そしてシャリビアンステーキ、ボルシチなどの、
一見した感じではインスタ映えしなさそうなメニューが並ぶせいだろうか。
  

  
昼の営業時間は12:05-13:30のわずか85分。
ちょうどこの時間に掃除が終わって徒歩5分で訪店できるのも何かの縁。
思いきって入店してみました。
  

  
迎えてくれたのは優しそうな雰囲気をもった美しいマダムでした。
一気にこの店が輝いて見えだします。
しかし、メニューを見ると並ぶものは、
  
ハヤシライス (2,100円) 
ポークorチキンカツライス (1,400円) 
、、、
シャリアピンステーキ (8,600円)
  
Wow。浅草の方にもありますがこれが高級洋食店スタイルですね。
お目当てのボルシチは1,500円+ライスorパン(300円)でした。
  

  
空いていた関係もあり注文後、五分程度で提供されたボルシチ。
まず、見た目からして思っていたボルシチとは全く違う。
イメージしていたボルシチは固い牛肉と酸味のキツいトマトの合わさったくすんだ色のスープ。
しかし、ここのボルシチの美しさはなんだ。
  

  
優しいオレンジ色のスープの中には二層に分離した生クリームの層が見える。
硬そうな野菜などどこにも見当たらず、浮かんでいるのは
トロットロに仕上げられた牛肉と主役を譲らないジャガイモ。
一口食べると牛肉と溶け込んだ野菜の強烈な旨味が広がる。
ギュッと全体を引き立たせているのはしっかりとしたニンニクだろう。
生クリームによって口当たりは優しくなっており、まさに食べたことのない料理になっている。
シンプルに美味しい。
  

  
乗せられたレモンをスプーンの腹で潰しながら酸味を調整。
するとそこに広がる新しい味。
溶け込んだ野菜は見当たらず、トロトロの牛肉は見ているだけでヨダレが。
生クリームを少しかき混ぜて食べるとより全体がまろやかに。
これをご飯とかき込む。至福。
なんだこれは神のスープか。旧帝ロシア恐るべし。
  

  
帰り際に見たカエルが
「もっと早く来ていればよかったな」
と言っているかのようだ。

[総評]
大人になると新しい料理と出会う機会は減っていきます。
ましてや新しい美味しい料理となるとかなり運命的な出会いに。
そんな貴重な時間を提供してくれるお店です。
ボルシチ好きはもちろん、ボルシチなんてと思っている人にこそ訪れて欲しい。
ニンニクが多少強いので好き嫌いはあるかもしれませんが人生経験として一度、どうですか。

■□お店情報□■

キッチン・ボン洋食 / 恵比寿駅代官山駅中目黒駅

昼総合点★★★☆☆ 3.9

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.