東茶屋街外れの町家通りにあるフレンチレストラン、くりゑンテに行ってきました。
せっかく金沢を訪れるには美味しいものを食べたい。プラス、生の物以外で金沢のレストランを楽しみたいと探していた所見つけたお店。結果から言うと大満足。ぜひディナーで再訪したい料理のクオリティとホスピタリティでした。
場所はあまり気にしていなかったのですが、東茶屋街にほど近い場所にあり観光の前後には非常によい立地でした。この日はランチコースの葉音(はのん)コースをオーダーしました。6,000円。出てきた料理は以下の4品にバゲットとデザート。
白子の燻製とカリフラワーのムース、チーズクッキー添え
鯵の燻製と季節仕立ての季節のアミューズブーシュ
蟹肉と銀杏のヒラメ包みマッシュルームソース仕立て
鹿肉のロティ、赤ワイン粒マスタードソース仕立て
町家造りの建物が並ぶ中、ひと際可愛い看板をかかげているお店がくりゑンテでした。雨がパラパラ降っていましたが苦にならない程度。旅行者にとっては町家通りと相まって風情があります。入り口は押戸になっているのですが引戸だと思って右往左往していたところ歓迎されました。案内して頂いたのは入り口左手にあるスペース。格子窓から入ってくる光が素敵な空間でした。
内装も木造を基本とした少しヨーロッパ情緒のある素敵な空間。空間だけでなくカトラリーにも細工がされているものが多く、料理が来る前から目で色々と楽しめます。
飲み物を決める間は、あられ茶で少し暖まります。辛めのスパークリングを乾杯酒に注文してみました。
一品目は白子の燻製とカリフラワーのムース。冷燻製の白子がミルキーなのに加えて、マスカルポーネチーズのようなカリフラワーのムースがねっとり絡み合って満足感がありました。
残ったムースは一緒に提供されるチーズクッキーと食べると違った美味しさがあります。高級なリッツのようと表現すると同伴者に笑われました。
シャンパンはすっきりした味わいでイチゴが添えられているのもあってわずかにフルーティでした。銘柄聞くのを忘れてしまった。
二品目は鯵の燻製と季節仕立ての季節のアミューズブーシュ。綺麗に細工されたアミューズブーシュたちがクリスマスの飾り付けのようで見た目に美しく楽しいです。手前に添えられているのは鯵の燻製を大根に添えたもの。奥左手は人参のムースとナスのプリン。同伴者のものはビーツのプリンになっていて色違い。そこから、チーズとりんごを縦に合わせたものや銀杏、ムカゴ、サツマイモ、椎茸、赤いカリフラワー、スダチをくり抜いてりんごピューレを入れてイチゴを添えたものなど。和の食材がクリスマスを彩っていました。一つ、一つが美味しく、これはなんだっけ、と噛み締めながら食べられる美味しい一皿でした。
ナスの風味を残した不思議な味わいのプリン。マイクロトマトの甘さが凄まじかったです。
蕪に覆われた蟹肉と銀杏のヒラメ包み。周りのソースはマッシュルームソースで濃厚な味わいでした。添えられているのはイカリング、人参、蕗、ブロッコリー。
蟹味噌と蟹肉、銀杏が厚みのあるヒラメに包まれていて濃厚なマッシュルームソースと食べると魚料理とは思えない満足感。
残ったソースは竹炭のパンで頂きます。
メインは北海道産の鹿肉ロティ。食べて臭みが全然なかったのと説明をうまく聞き取れなかったので鹿肉か不安になるレベル。赤ワインソースが絶妙な火加減の肉に絡んでこちらも美味。合わせてラクラブリというボルドー産のメルロー・カルベネフランを頂きましたがメルローの優等生ぽい、タンニンが主張しすぎないバランスの取れた赤でお肉が進みました。
食後のデザートはアプリコットと洋梨のムースと季節のフルーツ。椿の葉に描かれた「merci」が可愛いですね。
コーヒーカップの下にクリスマスを思わせる遊び心を見つけました。
食後のコーヒーを楽しみながらお店の方に色々と話を聞いているとチョコレートムースや可愛いお店のクッキーを頂いたり、本当に楽しい時間をすごさせてもらいました。ありがとうございます。
お店を出た際にはコートの中にカイロを忍ばせてくれる心遣いまで。こちらにも可愛い「Merci」の文字。ここまでのホスピタリティ、女子は大好きでしょう。男ですら感動しました。
お昼としては高級なコースですが目に舌にと楽しめるフレンチが好きな人なら一度は訪れて欲しいお店だと思います。旅行者の人でも貴重な金沢の一食を捧げる価値があると思います。特に大事な人とのお祝い事には最適だと思います。帰り際、シェフの方にお話を伺ったところディナーだともっと凝った料理を提供してくれるとのこと。将来、金沢を再訪する楽しみが増えました。
■□お店情報□■