Eleven Madison Park の Bar Tasting Menu @ New York

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ニューヨーク滞在の合間をぬってミシュラン三つ星の Eleven Madison Park に行ってきました。

ニューヨークにはミシュラン三つ星の店が 2016 年現在 6 店存在しており、その中でも一番有名と言っても過言でないのが Eleven Madison Park です。Carrot tartare with rye bread and condiments など見た目にもインパクトのある前菜やスペシャリテの Duck, roasted with raspberries, blueberries and mulberries など死ぬまでには一度は食べたいと思われる一皿が提供されています。

今回は偶然にも Bar Tasting Menu の予約が取れました。本当は Dining Room Tasting Menu を予約したかったのですが予算の関係で断念。

メトロの E23 Street 駅を降りて Madison Square Park を横断して見えてくる Metropolitan Life North Building の一階に入り口があります。三つ星の格式を感じさせるエントランスです。シンボルにもなっているシナノキ、イチョウ、カエデ、スズカケは隣接する Madison Square Park に存在する木を表しているそうです。

この日のコースは以下の通り。

Caviar: Benedict with Potato, Leek, and Hollandaise

Crab: With Sea Urchin, Kohlrabi, and Apple
or
Foie Gras: Marinated with Plum and Cocoa

Celery Root: Braised with Black Truffle

Venison: Grilled with Onion and Blood Sausage
or
Duck: Honey and Lavender Glazed with Turnip and Huckleberry

Pear: Sorbet with Caramelized White Chocolate and Riesling
or
Cheddar: Tart with Apple and Mixed Greens

Chocolate: Pretzel with Sea Salt

私はフォアグラ、鹿肉(Venison)と洋梨をチョイス。これに合わせてワインのペアリングもお願いしてみました。料理に合わせて上から順に下記のワインがペアリングされています。

Albert Boxier, Cremant d’Alsace, France 2013

Petit Guiraud, Sauternes, Bordeaux, France 2011

Davide Carlone, Boca, Piedmont, Italy 2010

Buglioni, Amarone Della Valpolivella Classico, Veneto, Italy 2009

Moulin Touchais, Coteaux du Layon, Loire Valley, France 1994

まずは一品目のキャビア。有名な前菜の Carrot tartare with rye bread and condiments はどうやら Dining Room Tasting Menu での提供のようです。しかし、こちらもポテトの入ったエッグベネディクト風のソースとキャビア、酸味の効いたオランデーズソースが食感の楽しいクリスピーと共に可愛い缶に入れて提供されています。このまま食べるかと思いきや、

可愛いバンズに挟んで食べるようです。こういった創作させる指向が随所にあり楽しめたのはミシュランならではでしょうか。肝心の味はキャビアの食感や味が死なないバランスで非常に美味しかったです。ただ、バンズが少し冷めていたりしたのが残念です。

フォアグラは梅とココアと混ぜられて面白いケーキ状にて登場。梅の酸味とフォアグラの重厚さがココアに包まれて美味しかったですが、何口も食べると少し重たく感じました。何にせよフォアグラをこのような形で食べたのは初めてだったので新鮮でした。

セロリの根は黒トリュフソースとホワイトソースで。セロリの根を食べたのも初めてかもしれないけれど凄く柔らかくて優しい触感でした。黒トリュフソースを吸いやすいように絶妙の茹で加減でホロホロと口の中で溶けたのが記憶に残っています。

鹿肉は本当に鹿か疑いたくなるほど癖のないキメの細かい赤肉。添えられている血染めのソーセージソースと和えて食べると肉の美味しさが口に広がって、ネットリと喉にひっかかる甘みが残ります。ワインとの組み合わせが非常に甘美でした。

それ以上に、なにより美味しかったのがこの鴨肉のロースト。まず火加減が完璧で、どうやったらこの表面のカリカリと肉の部分のジューシーさを出せるのかが分かりません。相反する状態がこんなにも近くに存在していて、肉の色は甘いピンクでエロさを感じます。たくさんのベリーと共にスパイスが効いていて口の中でザクザク、パリパリという食感と肉を噛み切る感触が楽しい。酔っていたことも手伝って頭がおかしくなるような美味しさでした。

後にこれがこの店のスペシャリテと知るのですが、これは食べれば分かるほど完成された皿でした。次回があるならメインは迷わず鴨肉にするでしょう。

洋梨のソルベ。やはり海外にくるとどうしてもデザートは甘く感じてしまいます。キャラメルソースがわずかに入っていて濃厚な甘さ。この後、チョコプレッツェルも提供されたのですが、こちらは塩味が効いた甘さ控えめのデザートでコーヒーに合っていました。

全体を通しての感想は、メインの鴨肉などの一部の皿は本当に驚きの一言でしたが、コースとしてはあまり感動できませんでした。三つ星に期待しすぎたかもしれません。コース前半の料理の冷たさや、一部のワインペアリングにちぐはぐな印象を受け、テンションが下がってしまったのも一因です。Bar Tasting Menu とはいえ値段は2人で 500++ USD なので決して安くはありません。サービスは非常によかったので、やはりミシュラン三つ星は食事以外の部分の比重が大きいと感じました。人生経験としていつか Dining Room Tasting Menu を食べて印象が変わることに期待します。

■□お店情報□■

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