Providence の Signature & Seasonal Menu @ Los Angeles

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ロサンゼルス滞在の合間を縫って2009年にミシュラン2つ星を取ったProvidenceに行ってきました。

あまりミシュランレストランのないイメージのロサンゼルス。Spagoなどの一部、有名店のみが星を取っているイメージですがProvidenceもその有名店のうちの一つ。期待もありつつも2009年の星はあまりアテにならない、と割り切って美味しいシーフードフレンチを食べに伺いました。結論から言うと、最終的にあまり美味しくなかったのは残念です。

この日のロスは稀にみる低気温。20時30分からの予約で近くを観光する予定だったのですが寒さを我慢できずにダメ元で20時の入店をお願いしてみました。了承はしてもらえたもののかなり迷惑そうな態度。案内された席も一番入り口に近く、寒いので変更してほしい旨を伝えましたが、席はそこしかないとのこと。

一品目はパッションフルーツとグレープフルーツをゼリー状に固めたアパタイザ。ひんやりとした喉越しと柑橘系のガツンとくる酸っぱさは食欲を引き立てます。ただ、この寒い中、ゼリーなのは少し残念。

二品目は酢飯とおかきをワサビ風味のソースで和えてタコス風にしたもの。寿司としても味がバラバラな上、お米が美味しくなかったです。一口で感動できない冷前菜はそれなりのお金を払っているコースの場合、存在価値がない上、コースに対するモチベーションが下がるので良いことがないと思います。

蟹肉のラディッシュ包み。こちらも蟹のエグさが出てしまっていて、冷えていると口の中に臭さが残りました。これで元ミシュランなのかと失望が広がります。正直、ここまでの3品は作り置き感が高く、一部乾燥していたりして味が落ちている状況で提供されているのだと思います。

やっと温前菜。サーモンクラッカーのレモンクリームソース乗せ。サーモンはなかなか美味しいものの、クラッカーが分厚く重たい印象で感動するレベルではなかったです。

冷製出汁カクテル。なぜここで冷たいカクテルが出てきたのかは分からないです。せっかく温前菜で気分が上向きだったのに残念でした。塩味の効いた胡瓜スープのような感じで、海苔やワカメを入れているようでした。

ワカメで包んだヒラメのトマトピューレ和え。やっとシーフードとはっきり呼べる一皿が出てきました。ヒラメのお刺身は適度な厚さで美味しかったです。ただ、またも冷たいお皿。

見た目のパステルカラーの美しい、鮑と松茸のポテトピューレ添え。これまでのコースの構成上、暖かいお皿というだけで美味しく感じましたが鮑の歯ごたえは抜群でした。

ホタテと海藻のパンプキンピューレソース和え。ホタテの柔らかい触感とわずかに添えられている乾麺の食感の組み合わせがよかった一皿。ホタテの火加減は上々。

サーモンのミ・キュイ、キャロットピューレとマッシュルームソースで。肝心のサーモンがそこまで美味しくありませんでした。これくらい淡白なサーモンだともう少し火を入れたほうが美味しいはず。

     

     

デザートが3品続きます。アップルとマシュマロの胡瓜味ソルベ。胡瓜の不思議な甘さが残るさっぱりとしたデザート。抹茶とホワイトチョコパウダーの胡麻ケーキ。こちらは日本人には甘すぎる味。最後に、マカロンとチョコボール、アップルグミでコースが終了しました。帰りはマドレーヌのお土産付き。

店内はクラシックな内装に遊び心のあるインテリアが数店あり、席数が多いにもかからわずかなり賑わっていました。日本人もちらほらいましたね。ただ、期待していた料理は非常に残念な結果となってしまいました。これでもかと続く冷前菜。下調べが足りなかったのですが、かなり和風な食材や技術を使われているものの、日本で食べる最前線レベルではないものが多く含まれていました。こんなに上辺だけで和食の技術を取り入れているミシュランレストランは初めて見ました。

総合するとこの度の米訪問で一番、コスパが悪く落胆したお店です。サービスも普通でした。ロスには新しい美味しいお店が増えているのでこのお店に再訪することはないでしょう。旅行者の方も同じ値段を払うならもっと美味しいレストランがあると思います。

■□お店情報□■

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